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“ながれ”的 麻酔に役立つ断面:Basic 7+1 [TEE]

TEEと三本の矢というエントリーで麻酔に役立つ情報を得るための7断面についてふれた。
それぞれについて,少し解説してみたい。

まずはBasic 7(勝手に名付けました)

▼中部食道四腔断面(ME 4 Chamber)

・僧帽弁の評価
・三尖弁の評価
・左室の大きさ,中隔(inferoseptal)と前側壁(anterolateral)の評価
・右室の大きさ,壁運動の評価

大動脈弁のみえるいわゆる3 Chamberから少しプローブを進めたViewです。少し背屈させたりプレーンを10度ぐらいにするとよりきれいに描出できます。心尖部の短縮(foreshortening)に注意しましょう。
実はME 4 Chamberでも冠動脈3領域の灌流の評価が可能です。LADは心室中隔,LCXは側壁,そしてRCAは右室と中隔の基部の動きを確認すれば良い。
また左室や右室のglobal functionは壁の動きに加えて,僧帽弁輪(descent of the base),三尖弁輪(tricuspid annular plane systolic excursion;TAPSE)の動きで評価可能です。
実はME 4 Chamberはたくさんの情報を得られる,すごい断面なのですね。




▼中部食道二腔断面(ME 2 Chamber)

・僧帽弁の評価
・左室の大きさ,前壁(anterior)と下壁(inferior)の評価

ME 4 Chamberから90度ぐらいまでプレーンを回す(rotate forward)と描出できます。
左心耳もこの断面で確認できます。プローブを左右に振って,一番左室が長く描出されるところをさがすと良いでしょう。




▼中部食道長軸断面(ME LAX)

・僧帽弁の評価
・大動脈弁の評価
・左室の大きさ,前壁中隔(anteroseptal)と後側壁(inferolateral)の評価

ME 2 Chamberからさらにプレーンを135度ぐらいまで回すと描出できます。このviewで大動脈弁の評価も可能です。




▼中部食道右室流入流出路断面(ME RV inflow-outflow)

・三尖弁,肺動脈弁,(大動脈弁)の評価
・右室自由壁の壁運動の評価
・肺動脈カテーテル挿入のガイド

0度で大動脈弁が見えてる断面から60-70度ぐらいまでプレーンを回すと描出できることが多いです。特に三尖弁逆流はME 4 Chamberでは,逆流とエコービームが直交し,つかまえられないこともあるので,複数の断面(ME RV inflow-outflow, modified Bicaval)で確認が必要です。




▼中部食道大動脈弁短軸断面(ME AV SAX)
▼中部食道大動脈弁長軸断面(ME AV LAX)


・大動脈弁の評価(形態や逆流,狭窄の有無)

Basic 7にいれる必要があるか迷いましたが,大動脈弁の短軸像をみることができるのはこのviewだけなので,長軸と共に入れました。短軸は30〜60度ぐらい,長軸はそこからさらに90度まわしたところで見えます。




▼経胃中部短軸断面(TG mid SAX)

・左室の壁運動,大きさの評価
 冠動脈3領域全ての灌流の評価が可能です
・右室の壁運動,大きさの評価
・心室中隔の評価(奇異性運動など)

胃までプローブを進めて,前屈させると得られます。
斜め切りは壁運動の過小評価,過大評価の原因となるので注意が必要です。左側屈やプレーンを少し回すことで,きれいな短軸が描出できることがあります。
左室内腔がが丸く,前外側乳頭筋,後内側乳頭筋の両方が丸く,同じ大きさで描出されていれば,正しい断面と言えるでしょう。また0度から90度までプレーンを回して,どのように切れているかチェックするのも効果的です。




そして+1。それは・・・
▼中部食道上下大静脈断面(ME Bicaval)

Risk Managementのための断面と私は呼んでいます。(私だけ?)
・CVCやPACの挿入時のガイド。ガイドワイヤーの確認ができる
・この断面から下大静脈を追ってプローベを進めて,下大静脈の脱血管の位置確認
・断面の角度を90〜120°ぐらいにして冠静脈洞(逆行性冠灌流カテーテル)の確認
・右にプローブを回転させれば,右上肺静脈(左室ベント,遺残空気)を描出
・断面の角度を90〜120°ぐらいにして三尖弁逆流の確認
・卵円孔開存(PFO)の評価


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